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バニラアカデミー

専門家に聞いてみるー夏によくあるバニラの高温障害
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専門家に聞いてみるー夏によくあるバニラの高温障害

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高温障害とは

高温障害とは、文字通り植物をその植物の生育に適した気温(生育適温)より高温の環境下に置くことによって、作物に生理障害をひきおこすことを指します。 生育適温を超えると、光合成が阻害される、水分吸収しにくくなる、植物ホルモンのバランスが崩れる、などの状態がひきおこされ、結果として生理障害が起きると考えられています。特に開花や着果への影響が大きく、収量、品質を大きく左右します。

また通常高温障害は、気温の高さによって作物の生育に悪影響が及ぶことを指します。高温障害によって、農作物の品質や収量低下が起こることも多々あります。また品質や収量の低下には、高温によって生じる病虫害の発生や地温上昇、土壌の水分不足なども関連しますので、様々な要因が絡み合って障害を引き起こしていると考えられます。

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異常気象が日常となりつつ中、台湾今年は早くも5月が最高気温39.6度という最高気温を記録しました。猛暑など高温状態が続くことが原因で植物に「高温障害」が生じることがあります。

バニラは熱帯植物であるため、暖かい気候が好ましいです。適切な成長温度は、1日中の平均気温は21°C〜29°C、最高気温は25°〜29°Cです。但し、気温が高く過ぎると高温障害になりやすいです。 専門家に聞いてみたら、高温障害によくある現象は花咲きが早い、バニラポートの成長が早い(ポート内タネの成長が不完全な状態-下記写真参照)、また直射日光や強い光にさらされると、芽が焼けて葉の色が変わったり、黒い斑点ができたり、しおれたりすることもよくあります。

さらに、このような高温障害によって、バニラ鞘の成長が不完全になり、加工後バニラビーンズの風味と品質にも大きな影響を与えています。もちろん、販売価格にも関係しています。