「一口に込めた、香りと職人の時間」── バニラ香るフィナンシェNEW!!

「一口に込めた、香りと職人の時間」── バニラ香るフィナンシェ

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フランス・金融街パリ16区。19世紀、忙しい証券マンたちのために生まれた焼き菓子、それが“フィナンシェ”だ。 手を汚さずに食べられ、鞄にも収まる長方形の形は、金塊に似せたものとも言われる。
本来、焦がしバターとアーモンドの香ばしさが主役の焼き菓子だが、私はここに「時間でしか得られない香り」を加えた。
── 熟成されたグルメグレードのバニラビーンズだ。
バニラの香りは、瞬間よりも余韻が命。
キャビア(種)だけでなく、鞘をもバターに漬け込み、じっくりと焦がす。立ち上るのは、ハチミツ、キャラメル、そして遠くから微かにスモーキーな熟成香。

この香りが、アーモンドと焼成時のナッツの香りと溶け合うことで、ひと口ごとに“層”のある風味が生まれる。
私はお菓子を「香りの器」だと考えている。
フィナンシェという器に、バニラの時間をそっと注ぎ込む。
それはパティシエの手間ではなく、「素材への敬意」のようなもの。
このレシピは、ただの焼き菓子ではない。
“香りの記憶”を焼き固めた、ひとつの物語だ。


バニラが香る焦がしバターのフィナンシェ
(8個分/型によって調整)

🔸材料

材料

分量

備考

無塩バター

100g

発酵バターがおすすめ(焦がし用)

卵白

100g(約3個分)

常温に戻しておく

グラニュー糖

90g

 

はちみつ

10g

バニラとの相性が良い

薄力粉

40g

ふるっておく

アーモンドプードル

50g

焙煎タイプなら香ばしさUP

天然バニラビーンズ

1本

種を使用、鞘はバターに抽出

ひとつまみ

味を締める

🔸特別工程:焦がしバニラバター

  1. 鍋にバターを入れ、中火でじっくり加熱。
  2. バニラビーンズの鞘も一緒に入れ、香りを引き出す。
  3. 色がヘーゼルナッツ色になったら火を止めて、ざるで濾し、冷ます。

🔸作り方

  1. ボウルに卵白を入れ、軽くコシを切るようにほぐす(泡立てない)。
  2. グラニュー糖、はちみつ、塩を加え、なめらかに混ぜる。
  3. バニラビーンズのを加える(風味の核)。
  4. ふるった粉類(薄力粉・アーモンドプードル)を加え、粉気がなくなるまで混ぜる。
  5. 冷ました焦がしバニラバターを数回に分けて加え、しっかり乳化させる。
  6. 生地を冷蔵庫で1時間以上休ませる(香りと食感が落ち着く)。
  7. 型に流し、180℃のオーブンで約18分焼成。焼き色は黄金〜琥珀が理想。

🔸仕上げと提供

  • 焼きたては外カリ中ふわ、翌日はしっとり熟成感。
  • 上にローストナッツや黒糖グレーズを少しのせても◎
  • バニラの余韻が続く、五感で楽しむお菓子

プロ流のこだわりポイント

  • 卵白の泡立てNG:しっとり重厚な焼き上がりを出すため。
  • バニラビーンズの使い方はバニラは「香る瞬間」ではなく、「残る余韻」にこだわる。
  • 熟成タイプのバニラで、香りの層に“温かみ”を持たせる。