バニラビーンズ専門用語(英和翻訳)とその説明
バニラビーンズ専門用語(英和翻訳)とその説明
バニラ(Vanilla)はラン科のつる性植物及びその鞘状の種子(バニラビーンズ、Vanilla Beans)の 呼称です。収穫した種子は、キュアリング(乾燥と醗酵の繰り返し)を行うことにより独特の 甘い香りが引き出されます。用途として代表的なものはアイスクリームで、他に洋菓子類・酒類・ 嗜好飲料・化粧品等の香り付けに利用されます。
従来、バニラはアフリカ・アジア・中南米にわたる北南 緯 10°~20°の湿潤熱帯地帯で広く栽培されていいます。そのなかで、マダガスカル産「ブルボン(バ ーボン)・バニラ」は香気の主成分であるバニリンの含有量が平均して高いことから、世界市場で の名声を確立しています。
バニラビーンズは、後述のように、収穫から加工に至るプロセスに膨大な人手と時間がか かることから、世界で2番目に高価なスパイスです。
バニラビーンズの知識をより普及させるため、その専門用語と説明を紹介します。
従来、バニラはアフリカ・アジア・中南米にわたる北南 緯 10°~20°の湿潤熱帯地帯で広く栽培されていいます。そのなかで、マダガスカル産「ブルボン(バ ーボン)・バニラ」は香気の主成分であるバニリンの含有量が平均して高いことから、世界市場で の名声を確立しています。
バニラビーンズは、後述のように、収穫から加工に至るプロセスに膨大な人手と時間がか かることから、世界で2番目に高価なスパイスです。
バニラビーンズの知識をより普及させるため、その専門用語と説明を紹介します。
バニラ専門用語一覧
英文 | 日本語 | 説明 |
---|---|---|
Anisic acid | アニス酸 | p‐メトキシ安息香酸の別名。融点185℃,沸点275~280℃の昇華性を有する無色針状結晶。アルコールやクロロホルムによく溶ける |
Anisyl alcohol | アニスアルコール | 液体の時は無色で、アニスに似ているものの、それよりは甘い香りを持っている。香料などとして用いられる |
Anisic aldehyde | アニスアルデヒド | 香料として使われる食品添加物で、アニスの実(アニシード)からとられる |
Bourbon vanilla | バーボンバニラ | マダガスカル種、一般的に汎用されているもので、南北緯20度以内の熱帯性気候地域で栽培されています |
Conditioning | コンディショニング | 芳香成分の生成に必要なエイジングで、包装紙に包んで2、3ヶ月間密閉容器で保存する |
Cured vanilla | キュアード バニラ | 香りを増やせるため、新鮮なバニラビーンズを加工する |
Curing | キュアリング | バニラのさやを加温し、酵素活性を高め、熟成を促進させ、さらに微生物が繁殖しなくなるまで水分を乾燥させる作業のことである。できた製品はバニラビーンズと呼ばれ、黒褐色の光沢をした、しなやかなものとなり、バニラ特有の香気を発するようになる |
Drying | ドライング | 芳香成分の生成を促すために屋内のトレーの上で15~20日間、ゆっくり乾燥し、目標とする水分レベルとする |
Green vanilla | グリーンバニラ | 加工前、新鮮なバニラビーンズ |
Grading | グレーディング | 長さ・色・割れによりソーティング(グレ ード分け) |
Harvest | 収穫 | 台湾のバニラは4月~5月に受粉作業を行い、バニラビーンズは受粉後8~9か月で成熟し、約翌年の1~2月に収穫する |
ISO 3493 | ISO 3493 | バニラに関連する食品技術基準 |
ISO 5565-1:1999 | ISO 5565-1:1999 | バニラビーンズの国際グレ ード分け基準 |
ISO 5565-2:1999 | ISO 5565-2:1999 | バニラビーンズの検査定義 |
Killing | キリング | お湯に浸けて植物としての生理的な活動を停止させる |
maturing | 成熟 | 加工中にバニラビーンズの表面が茶色になり、しわに入った状態で、香りも濃厚 |
Measuring | メジャリング | バニラビーンズの長さを測ってグレード分けをする |
Melipona | ハリナシミツバチ | 中米にいる天然の花粉を運ぶハリナシミツバチ、バニラの受粉作業をする |
Mexican vanilla | メキシコバニラ | 俗称バーボンバニラ、さやの長さは10~25cm |
Orchidaceae | ラン科 | 単子葉植物の科のひとつで、その多くが美しく、独特の形の花を咲かせる。世界に約28000種もある |
p-Hydroxybenzoic acid | 4-ヒドロキシ安息香酸 | 化粧品・医薬・食品などの防カビ剤、保存料 |
p-Hydroxybenzaldehyde | ヒドロキシベンズアルデヒド | 外観は白色うすい黄褐色、結晶性粉末 |
Pod | さや | バニラのさや |
Preparation | 加工プロセス | バニラビーンズ収穫からキュアリングまでの加工プロセス |
Protocatechuic acid | プロトカテク酸 | ポリフェノール(植物に含まれ、香料や色素として使われる)抗酸化剤の一つ |
Protocatechaldehyde | プロトカテクアルデヒド | フェノール性アルデヒドの一種であり、コルク栓からワイン中に放出される化合物である |
Scalding | スカルディング | お湯に浸すことでビーンズ内のさらなる発育を停止させ、芳香(aroma)と香り(flavour)を生産する酵素反応を開始させること |
Split vanilla | 裂けたバニラビーンズ | バニラのさやは両側から裂けること指している |
Stingless bees | 針を持たない蜂 | 主にはバニラの受粉作業をする |
Sun drying | 天日干し | 昼間は天日干し、ビーンズの水分を発散させ乾燥する処理でバニラ特有の芳香の由来であるバニリンが生産される酵素反応が進む過程 |
Sweating | スウェティング | 有害な発酵を防ぐため、加温して乾燥を促進する。昼間は暗色の毛布に並べて日に当て、夜はウール張りの木箱に収めるという作業を8~10日繰り返す |
Tahitian vanilla | タヒチバニラ | タヒチ産バニラビンース |
Tonka beans | トンカ豆 | 南アメリカに自生するマメ科の被子植物の種、強い甘い香りを放つクマリンという成分を多く含むことから香料や菓子に利用される |
Vanilla | バニラ | ラテン語で「扁平な葉」を意味する |
Vanilla curing | バニラキュアリング | バニラの加工プロセス、キリング、スウェティング、ドライング、コンディショニング等作業を含む |
Vanillic acid | バニリン酸 | バニリンの酸化により得られる |
Vanilla Beans Sweating Chamber | バニラキュアリング専用機 | バニラ加工プロセス専用機器、従来の加工環境、気候変化を温湿度制御で再現する設備 |
Vanillin | バニリン | バニリン (vanillin) は、バニロイド類に属す最も単純な有機化合物であり、バニラの香りの主要な成分となっている物質 |
Vanille givrée | 霜付バニラビーンズ | 見た目は霜付、結晶のように見え、そのバニリンの量は一般ものの2倍もある |
Washing | 清浄 | バニラ収穫後の清浄作業、キリングに入る前に行われる |
West Indian vanilla | 西インドバニラ | 西インド産のバニラビンース |